クリオネ、のその後。

現時点でのクリオネ飼育状況を記録しておく。
最初大・中・小の3匹いたクリオネだが、今は一番大きな個体1匹のみである。
2/9 クリオネ購入。飼育開始。
2/10 大きめの瓶に移し替える。芦屋浜の海水を追加(元の海水量くらい)。
2/11 特に変化は見られなかったので、海水を追加する。
2/15 3匹ともあまり泳がなくなる。
2/16 クリオネ(小)、体が分離していまい、死亡と判断。取り除く。
   人工海水に切り替える。全体量の半分ほど入れ替える。
2/17 クリオネ(大)は息を吹き返し、泳ぐようになる。クリオネ(中)はあまり泳がない。
2/18〜 2日連続で換えて一日空けるペースで人工海水を入れ替える。
2/21 クリオネ(中)が分離。死亡と判断。取り除く。
2/22〜現在に至る。
どこの海水でも良いので、1週間から10日に一度冷やした海水と取り替えるとあったので、近海の海水を汲んできたが、やはり、ここの水が合わなかったと見られる。芦屋浜の水はあまり綺麗でなく、じっくりと見ると薄茶色でプランクトンがたくさんいるのが分かる。クリオネはどうやらミジンウキマイマイしか食べないようなので、プランクトンやプランクトンの死骸はクリオネを弱らせる要因になったのではないだろうか。
また、ミジンウキマイマイ以外のプランクトンを食べた例はあるが、捕食のち解けて死んだという記録もあるので、家庭での飼育ではむしろ何も食べない方が長生きするように思う。
人工海水で飼育した記録は無かったので、賭けだったのだが、綺麗な海水を採取できなかったので、人工海水に切り替えた。それまでほとんど動きが無く沈んでいたクリオネ2体のうち、一番大きな個体だけが、人工海水に換えてすぐ、泳ぎだし、見違えて元気になった。現在も人工海水のみで飼育している。
クリオネの飼育状況》
このような蓋付きのガラス瓶で飼育。そのまま冷蔵庫の中段にいれている。

クリオネ1匹に対し、1lの海水が必要だとあるが、これは500mlほどしか入らない瓶。家にある一番大きな空き瓶がこれだった。
生き残った一番大きい個体。

大きいと言っても、1cmほど。水を変えた直後などは、偶に縮むことがある。ぷっくりした形になったり、つの(にみえる)部分が見えなくなったりするが、またしばらくすると、普通に泳いだりしている。
冷蔵庫を暫く開けずに置くと、底の方に沈んでいることが多い。頻繁に開けて冷蔵庫内のライトが付く(朝・昼・夕の料理中)と、泳いでいる姿が見られる。
クリオネは何も食べていなくても排泄物があって、水が汚れるのが分かる。少ない水で飼っているので、比較的頻繁に水を換えることにした。
人工海水は、水道水1lに対し海水の素36gのものを使っている。1lのペットボトルで作り、2日で使い切る。海水は前もって作っておき、冷蔵庫で冷やしておく。水の換え方としては、クリオネが下に沈んだのを見計らって、水を半量捨てる。冷やした人工海水を元の量まで足す。この時、まだ排泄物が浮遊している時は、綺麗なストローで取り除く。もう一度水を少しだけ捨て、ペットボトルをシェイクして空気を取り込んだ海水を足す。翌日同じことを繰り返す。
クリオネの飼育スキルとしては、今のところこれが全て。
たった一日その時だけでもクリオネを目の前で観察できるなら安いもの、と思って買ってきたのだが、1週間で1匹が死に、続いて2匹目も死んでしまった時はかなりのショックだった。思えば自分が管理して生き物を飼うのは、これが初めて。「水を換える」という自分の一挙動が生き物の息の根を握っている感じがして、どうにも恐ろしい気がした。
息を吹き返してくれたクリオネに感謝、そして、出来るだけ長生きしてもらいたい。自分のように、クリオネをひょんなことから冷蔵庫で飼うことになった人の為に、飼育記録を公開する。