縄文土器風ダストボックス。
6月分の焼き上がりは大物から。ずっとやってみたかった縄文土器、作り方は違うのであくまで縄文土器風ではあるけれど。これを作るに当たって縄文土器を調べていたら、改めてその造形の豊かさ、自由さと美しさに、感動。
それからすると縮こまったものにはなったけれど、キッチンのダストボックスとしてサイズ感を合わせて作れたことは満足。
4日ほどかけて紐づくりで模様をつけていった。釉薬は桜花釉。色のイメージはばっちりイメージ通り。最初の段階で練りが足りないことに後から気付いたので、割れが入ってもやむなしと思っていたが、何とか割れずに焼き上がってくれた。
キッチンではこんな感じの佇まい。ビニールを角の部分に引っかけて使う。完成を一緒に見届けてくれた陶芸部の部員さんは「ゴミ箱なんて勿体ない!」と言ってくれたけれど、ゴミ箱の為に作ったので、使います・・・。
後同じく焼き上がったのは、かなり小振りの茶碗。
今年入ったくらいにロードオブザリングという映画にのめり込んでいたのだが、その映画の中に出てくるエルフの館の門の模様を参考にしている。
確か緑系の色をイメージして釉薬を選んだはずなのだが、焼き上がってみると乾燥昆布としか言いようのない色合い。これ、どの釉薬をかけたのだったか・・・。
こちらは以前作ったまるまる急須に合わせた湯呑み。前に作ったものがやはり小さすぎたので、少し大きめに作って、ようやくイメージ通りのサイズに。
いつもこうは行かないが、今回思ったより成形から焼き上がりが早かった。土で形作っている時の頭の中にあるイメージが焼き上がりまで残っていたので、完成形を見た時は嬉しかった。縄文土器へのリスペクトはまだ挑戦してみたいが、その時は縄文のパターンを参考にしつつ、もっと自由に形作れると良い。
急須と雑多もの。
2月分の焼き上がり、ようやく持ち帰れた。まずは急須!これは初めてにしては頑張った。まるまる急須と湯飲みのお茶セット。どちらも透明釉。
形状は満足、けれどもやっぱり焼き締まったことでサイズ感が小さい。使ってみたところ、ティーバッグが一つしか入らず、一人でちまちま飲むようにしか使えない。
ふたをとるとこんな感じ。本体とふたは重ねず別々に焼いたので、ちゃんと重なるかが問題だった。何とか一箇所収まるといったところだが、釉薬が垂れなければ、重ねて焼いた方がうまく収まるように焼けるとのこと。ただ、釉薬が垂れてしまった場合、ふたが取れないものが焼き上がるそうで。
次に、平皿。ちょっとアジアンな魚柄の刺身皿。
これは撥水剤で柄を描き、白釉を掛け、余分に付いてしまった釉薬を柄に沿って竹串で落とした状態で焼いたみたもの。かなり実験的ではあったものの、平らな皿だから柄が出たのだと思う。もっと濃い色の釉薬を掛ければ良かった気もする。
雑多なものたち。センジュナマコをモチーフにした蓋物やら箸置き。これは重ねて焼いた方が良かったのだろう。焼いてみたら蓋のカーブが合わない。掛けたのは透明釉だが、この時少し釉薬が濃かったようで、翌週見てみたら薄めてあった。釉薬が濃いと焼いた時に垂れ下がる量が多くなり、下にくっついてしまう。
このように外側を自由に作り、くり抜いて蓋物にする作業はとても面白いのだが、蓋をぴっちり合うように作るのが難しい。
取っ手つきのマグ。桜花釉がベージュ寄りの渋い色合いで出た。持ち手を右手人差し指のカーブに沿うよう、持ちやすいように作った。これは上出来。
全体的に焼き締まることを考えずに作ったので、サイズが小さい!焼くと縮むよとは言われていたけど、こんなに縮むとは思っていなかった。聞いたところ2割縮むそう。実際使ってみると予想していたサイズとの違いが大きすぎる。食器は難しいものだ。
あまり売ってなさそうなデザインの食器を作れるのは楽しい。使ってみて、駄目だなと思うところもたくさんあって、面白い。特に急須はお茶を注ぐ口がどうなっているのか、よく見て作らないとならない。注いでみると勢いがないとこぼれるとか、注いだ後垂れるとか、いろいろ問題が発生。次に活かしたいところ。
茶碗完成。
陶芸部での初めてのろくろ作品が完成。釉薬かけをしばらく忘れていたので、秋口に作り始めたものが春先までかかってしまった。
ぽってりとしたフォルムの小振りのお茶碗で、高台もぽってりさせてあるのが特徴。絵付けは無し。釉薬を桜花釉・桔梗釉・透明釉と少しかさなるくらいでずらしてかけてみた。
もう焼き上がりが全く想像できず、楽しみで仕方無かった。
桜花釉はベージュ寄りの色で出て、桔梗釉はところどころ淡い紫が出ている。透明釉が少し真ん中でガラス質になってひびが入り、美しい。
釉薬はまだまだ他に種類があるらしいので、試して行きたい。
姫さんのつくった茶碗は絵付けが美しかったのだが、底に焼きヒビが入ってしまったので、金継ぎ行程でのヒビ埋めを作業中。
以前作った豆皿も再度しっぽが取れてしまい、金継ぎ再び。
強度のある金継ぎもこれからの課題。
クリスマス2018☆
今年のお家クリスマスパーティは早めの22日に。平日に準備ができたので仕込みに余裕があり、早めクリスマスいいなと思ってしまった。
今年のメニューは—
前菜 グリーンリーフと2色のミニトマトのリースサラダ
サイド ミニドリア
ミニサンドイッチ(エビアボカド・ハムチーズ・合鴨ロースト・宮崎タルタルソース)
エクラデジュールのバゲットサンド
メイン フライドチキン(プレーン:鶏もも・手羽先・手羽元、スパイシー:手羽中)
ドリンク ピュアポム スパークリンググレープジュース(レッド・ホワイト)
ケーキ イソザキの生クリームデコレーション
仕込みは余裕があったものの、揚げにはやはり時間がかかり、チキンの衣付けを倅くんに手伝ってもらい、サラダの盛りつけは姫さんにまかせた。今年はフライドチキンをクリスピー仕様に変更。揚げる前に卵液につける一手間追加されるが食感が別物になった。お店のフライドチキンにぐっと近づく。
下味にコリアンダーとクミンを効かせたスパイシー味が予想外に人気だった。次回はタンドリーチキン味も良いかも知れない。
追加—
結局24日にもう一つケーキを買ってしまった。
22日に出せなかったフルーツ盛り合わせと一緒にティータイムにすることに。
藤堂プランニングのモンブランタルトで今年は締め。
陶芸、豆皿。
この春に学校の陶芸部に所属した。最初の体験会では手取り足取り教えてくれたものの、入ってみたら、皆それぞれ制作に没頭!いう部活だった。聞かない限り教えてはくれないし、他の人を見ていても皆やっている作業がばらばらで参考にならない。先生は毎回こういうの作りますか?とみんなに声を掛けるものの、作りたい物がある人はそれを優先!という方針のよう。作りたいもの?それはある!
とりあえず、図書館を2軒回って初心者向けの陶芸本を片っ端から借りる、と、分からない作業をしている人に声を掛けて何をしてるのか聞く、を数ヶ月続けた。その間に何とか形になったのがこの豆皿だった。
エイ、魚、マンボウ。
土を薄く板状にする→形を切り抜く→型がわりの器の底に乗せてカーブを作る→乾かしながらヘラでこすって滑らかにする→細くした土で底に高台(足の部分)を付ける。までが一回。素焼きをするで一回。表面をヤスリがけする→絵付けをする→釉薬をかける。で一回。その後本焼きして、できあがり。
一ヶ月に一回の活動が基本なので、土を形にした日から完成までには数ヶ月かかる。漆に続いて、「陶芸、おまえもか!」という気分である。
この豆皿は使ってみたら、嬉しくて、にやにやするほど気に入ったのだが、エイのしっぽと魚の尾びれを早速欠いてしまった。悲しすぎるので、金継ぎ行きへ。
うーん、やはり焼き物は割れ物、落下による耐久性は木の器の方が圧倒的。
まだまだ楽しいより、思ったようにならない苛立ちの方が強い私の陶芸。それでもやったことがないことを始めるのは楽しい。これからに期待。
木の匙。
春くらいからずっと、がぁっとやったり、暫く休んだりしながら続けていた木彫りと漆。
作ったものを見てみたいと友人に言われて撮った写真があった。欲しいなぁ、と言ってくれて嬉しかったものの、「実際に売るとなると2000円からとかになるよ」と言ったら、その後返事は無い。
木の匙と豆皿たち。
一番上:ビーンズサラダ用スプーン、中段左:ハーゲンダッツ用スプーン、中段右:何となく匙、下段左:何となく豆皿、下段左:フルーツグラノーラ用スプーン。
何となく作った物はまだ使われずに新品での保管。やたらと細かい用途のスプーンは、その目的でばっちり使用中。
これの為のこういうものが欲しい!と思って作ったものなので、仕上がって使う時はまたとてつもなく嬉しいものだ。
刺身皿、2枚。
これは、広い方に醤油、小さい方にわさびを盛って使う用の器。
写真では鯛のお刺身を食しているが、サーモンやぶりの場合、偶にわさびを刺身にちょんと載せて食べたいと思う。わさびを醤油に溶いてつけるのも良いけれど、醤油とわさびが分かれている器が欲しいと作ったものがこれ。
型紙を作って同じように作ったはずがだいぶ違う。
次は、立ってるスプーン(大・小)。
これは、瓶入りの岩のりをとってごはんに乗せるとき用のスプーン(だんだんマニアックになってきた)。
ずっと普通のスプーンを蓋の上に載せて食卓に出していたが、使ったら瓶に突っ込みっぱなしにするか、食卓に寝かせるかしかなく、どうしても納得いかないので、スプーンの先が食卓に付かないよう、立っていただくことにした。
立つスプーン自体は商品として存在するのだが、3本足のものは検索できなかった。一番安定する形で可愛らしい形状を追い求めてみた。
どこから見ても3本足。瓶の深さに合わせて大小作ってみたが、今は小サイズを愛用中。
実際に使っているものは試行錯誤でサイズやカーブを調整したので、かなり使いやすい。ただ、他の人が使いやすいかと言われると、分からない。
今年、何とか形になったのはこのくらい。売るほど作りたいと思ったものの、売るほど作らなかった。
やっぱり仕事にはほど遠い。
鋸で切り出し、彫刻刀で彫って、漆を染みこませて乾かして、磨いて塗って乾かしてを5回繰り返してある。完成に何ヶ月もかかる。安くは売れない。100円ちょいで買えるものはそれはそれで好きなのだが、作るなら、100円では作れないものを作りたい。
好きな物を作るのは、いい。それに値段をつけるのは恐ろしいことだ。その値段にふさわしいものを作らなければならないからだ。技術も、個性も、耐久性も必要だと思う。
ものを作る仕事をしている人を尊敬する。まだまだ覚悟も自信も足りないな。