初めての金継ぎ。

晴れ
4月、金継ぎセットを買って貰った。あれから、3ヶ月が経ち、初めての金継ぎが完成した!
急須2、大皿1、茶碗1、湯呑み2(全部自分が割った&欠けさせた)の計6点を同時進行で、各全11行程。長かった。こんなに時間と手間がかかるとは思っていなかった。でも、やって良かった。
ここではまず、最初に着手した急須の金継ぎを公開する。
右手のざらっとした表面の急須が今回の器物。

取ってをひっかける部分が割れてとれてしまった。欠けが無く、すぱんっと割れているので、欠けを埋める作業を省略する。まずは作業を始める前の写真から。

そして、使う金継ぎセットはこちら。播与漆行の「誰でも塗れますシリーズ 金継ぎ初心者セット」。

入っているものは、
・漆2種(透漆、弁柄漆)・プラスチックヘラ・木ヘラ・小麦粉・刻苧綿・木粉・砥の粉・砥石・真綿・純金粉・メノウ・台紙と麺棒《タコ糸・板・手袋・洗油》
このうち《》の中のものは使わなかった。
 4月4日 第1行程・漆固め
洗って乾燥させた急須の割れた面に透漆を塗り、箱に入れて乾燥させる。

 4月8日 第2工程・接合
小麦粉に水を加えて練り、透漆を混ぜて練った「麦漆」を接着面に塗り、30分置く。その後、接着し、固定する。

 5月6日 第3工程・はみ出した麦漆を削る

 続いて(第4行程省略)第5行程・錆漆付け
砥の粉に水を加えて練り、透漆を加えて練る。接合部分に塗り、乾燥させる。

 5月18日 第6工程・錆研ぎ
水に浸した砥石でさび付けした部分を平らに研ぎ、乾燥させる。
 6月23日 第7工程・塗り
錆研ぎした部分に弁柄漆を均一に薄く塗り、乾燥させる。

 6月30日 第8工程・塗りの研ぎ
水に浸した砥石で弁柄漆で塗った部分を研ぎ、洗って乾燥させる。
 7月13日 第9工程・金粉蒔き
弁柄漆を薄く塗り、30分程箱に入れておく。その後、金粉を真綿につけ、そっと乗せるように金粉を蒔く。箱に入れて乾燥させる。

 7月28日 第10工程・金粉固め
透漆を金粉の上に塗り、拭き取る。漆が付かなくなるまで、繰り返し、乾燥させる。

 8月2日 第11工程・仕上げ磨き
メノウで金の部分を磨く。

 完成!

早速お茶を淹れてみたところ、力がかかる部分ではあるものの、不安無く使え一安心。
行程の間が不自然に空いているのは、もう一つの急須の行程を1つ飛ばしていたことがわかったり、さらに湯飲みを2つ追加したりしていたからで、単品で最短ですれば、こうもかからなかっただろうと思われる。どうしても乾燥に時間がかかり、放っておくことになるので、作業中の器物を溜め込んでしまうことに。
他の完成した金継ぎは、後々アップする予定。