漆の日々。

日記の更新がずっと滞っていた間、何をしていたかというと、ゲームをしていたのだが(このことについてはまた別途記録しておきたい)、漆仕事は細々と続いていた。
それぞれ割れてしまったものを持ってきてもらって一緒に金継ぎ作業をする「金継ぎ会」が今年1月から始動。3名に私が指導する形で作業を進めている。6月現在、錆漆付けを乾かして、研ぎが終わったところまで。
湿度との折り合いをみて本塗り、金蒔きへと進めたい。
それ以外には昨年秋に仕入れた木材を少しずつ彫り進めて小物をいくつか。
今回仕上がったものは、パスタを食べる時にくるくるするのに丁度良い深さのスプーンを子供達用に。
子供用のフォークもスプーンもあるのだが、パスタを巻くにはセットのスプーンでは小さいのだ。パスタをスプーンで巻いて食べるのは日本人だけだとかも聞いたが、その方が食べやすいので仕方無い。
今使っているフォークと径を合わせて型紙を作って彫ったものに、拭き漆を4回は塗り重ねた。

木材はタイワンヒノキ。中心に近いところを避ければ柔らかく彫りやすい。彫っている際の放香は素晴らしくはっとする香り。
ヤスリがけが上手くなく、かけ跡が残ったのが何とも残念。まだまだですな。
合間に金継ぎ作業も進めた。ぱっかりと割ってしまった急須の蓋を継いだ。ものが小さかったことと、上手く湿度を調整できたからか、完成は思ったより早かった。3ヶ月くらいだろろうか。この期間で継げればベスト。
蒔いた金は金箔、箔の上から透き漆を薄く塗って琥珀っぽく仕上げた。

継ぎ跡も今までで一番上手く出来たと自負。継いだ部分の段差が無く、錆び付けも細さをキープ出来た。
裏側はこんな感じ。

木材はまだまだあるので、秋までに進めたいところ。
豆皿をいくつか作って見ようと思案中。