儀象堂。《機械式腕時計組み立て6時間コース》

下諏訪:曇りのち雨
本日は儀象堂(http://www.gishodo.jp/index.htm)で機械式腕時計を組む。
一度この儀象堂で45分のクオーツ時計の針付け体験をしたのだけれど、その時に作った時計を不覚にも落としてしまっている。
今回はさらにレベルアップして6時間、電池ではなく振動で動く機械式時計を歯車を組むところから始めるコースにチャレンジ。精密機械を作る場にちっちゃい人達を連れて行く訳には行かないので、主様に預けて、主様の友人と二人で参加する。
宿を出るのに手間取ったり、道に迷ったりしているうちに9時からの予定に遅れる、初っぱなからの駄目っぷり。施設の3階へ案内され、防塵服を着て、帽子を被って、行程・工具の説明があり、
さぁ、組み立て開始。
地板に歯車を乗せていく。

一工程ずつ大きく拡大してある説明書を解説しながら行うので、とても分かりやすい。動力を伝える歯車を組み、竜頭で針を調整する機構を作る。
何とか順調に作業していたところ、「テンプ」というパーツを組むとこまで来た。このパーツは難しかった。

車型の金属に細いバネがついていて、バネが伸縮することで、時間の基準になる部品。なかなかうまく填らず、苦戦する。
このパーツが組まれると、ムーブメントが一斉に動き出す。

この瞬間、機械に息が吹き込まれたような感じがした。電池も無く、手も触れていないのに、動いているこの小さな機械。剥き出しの銀光りした生き物みたいだった。
ここまで進めてお昼の休憩。テンプの取り付けが思いの外大変で、自分が驕っていたことを思い知った。お昼ご飯を食べて、小さい睡魔に襲われながら、説明を聞き、
日付を表示する日車を乗せると、急に時計っぽくなる。

文字盤がついて、次第に時計の全貌が見えてくる。ここまでくると、完成図がイメージ出来て、わくわくする。針の無い文字盤。

針の付いた文字盤。

裏返して、ケースを付ける。

完成!

ちゃんと保証書もつけてくれる。9時過ぎに開始して、午後に一度休憩を挟み、完成したのは午後4時過ぎだったか。かなりの長丁場だけれど、時間を感じなかった。完成後、もの凄く集中していたこと、目が疲れていることが分かった。
腕時計としては大振りで、女性はあまり好んでつけないデザインだとは思うけれど、そういうのも悪くはない。パーツも、歯車の軸が当たる部分の石などは既に組んであり、途中途中で技術者の方が調整やオイルを注したり細かい部分は補助してくれるので、初めてでも出来た。
細かい作業は得意だと思っていたけれど、まだまだなのだなぁ。もし、また時計の組み立てをすることがあったら、次は今日よりもっと上手くやる、何故かそう思った。
最後に一緒した友人の作った時計と、以前に主様が作った時計と一緒に。