金継ぎ蒔絵。

曇りのち晴れ
金継ぎの最新作(?)がこちら。

ざらっとした肌触りの黒の煎茶碗、ぱかっと綺麗に割ってしまったとき、その瞬間に浮かんだイメージに出来るだけ沿ってみた。
一番最初に着手した器物だったのだが、最後の金粉蒔きの段階になって、金粉が無くなり、文字通りの金欠に。東急ハンズへ金粉を買いに行き、再開。
その金粉、「平目粉」と「丸粉」というものがあり、使用量を考えて両方購入したのだが、今回は「平目粉」の方を使った。

セットに入っていたものに比べて、目が粗く、輝きがぎらぎらしている。解説書に書いてあったように、金粉を真綿につけて乗せていくように金粉蒔きをする方法では、周りの漆も一緒に真綿に付いてしまい、上手く出来なかったので、短めの筆に金粉を付けて、指で振るいながら漆の上に蒔いていく方法に変えてみた。これがなかなか良かった。(後で調べてみたところ、蒔絵の方法に近かった)
真綿で乗せていく方法で蒔いた白い煎茶碗と、蒔絵の方法で蒔いた黒い煎茶碗。

どうしても最初は手探りなので、2回目の方が格段に仕上がりが違う。これくらいの出来なら、お茶を淹れて、人に出せるレベルかな。
何度かやってみて、如何に漆を塗りすぎないように塗るかがコツだと分かってきた。
そういえば、中学の頃、伝統工芸士になりたかった。その中でも蒔絵は魅力的で、いつかやってみたいと思っていたけれど、今になって、叶ったようなものだ。今は誰かがやっていることかも知れないけれど、伝統的な技術を使って、もの凄く未来的なものを作ったら面白いと思っていて、そんなことをふと思い出した。
まだまだ続くよ、金継ぎ。