疑似・鳥山。

曇り のち夜に一時雨
「これが無いと、年が越せない」というものが、主様にあった。毎年、古くからの友人達と「鳥山」というお店で焼き鳥を食べて、〆に麦とろを食べる、いわゆる忘年会的な集いである。忘年会などそれまで一度もしたことが無かった私も、2年参加して、「あぁ、これが無いと年が越せないのか」と妙に納得してしまったものだ。
さて、産後すぐの体で参加は出来ないとしたものの、年が越せなくては困ったものだ。なので、家で焼き鳥と麦とろを作ってみることにする。
だが、鳥山はスズメやウズラといった野鳥焼きを味わえるお店。さすがに自宅で調理できそうも無いので、ごく普通の焼き鳥っぽいものを作る。自分で買い物に出られなかったもので、いささか食材に偏りがあり、そっくりそのまま再現という訳には行かなかった。
鶏肉は、もも肉と皮、つくね、手羽中を用意。

つくねは串につかなかったので、苦肉の策でそのままホイルに乗せて焼いてみた。


確か鳥山ではゆず味の里芋の煮物だったはず。里芋がなかったので、大根とにんじん、さらにゆずも無かったので、柚子胡椒味になっている。

〆の麦とろ。おそらく長いもではないだろうと思うが、スーパーで山の芋や自然薯は売っていない。

長いもをすり下ろす際には、いつもの2倍くらい時間をかけて、圧力をかけずにゆっくりとすり下ろす。口当たりが違うはず。それに、全卵1個を溶いて、出汁を加えた物を混ぜていく。
鳥山の麦とろはとても美味しいのだが、出汁の配合がどういうものか全く想像が付かない。味はしっかりついているけれど、醤油の色はついていない。仕方無いので、適当に、鰹と昆布の白だしにしてみる。塩をベースにみりんと醤油・砂糖で味を調え、レンジで煮きり、冷ましてから加えていく。
芋の違いはあるものの、味付けとしてはなかなか高評価だった。
今年は鳥山も冬の飯田線も無いけれど、これで、なんとか我慢してもらおうかな。