憧れのタンデムは。

曇りのち雨
岡本商店街企画で、タンデムに乗る機会があるとのことで、ずいぶん前から楽しみにしていた日がやってきた。
並木橋通りアオバ自転車店(5)でタンデムの話を読んで以来、いつか乗ってみたいと思っていた。自転車乗りと結婚したからには必ず乗りたいと思っていたのだ。
兵庫県道路交通法が改正され、タンデム自転車の走行が可能になり、岡本商店街で早速購入、その試乗として、ここ神戸岡本で私の夢が叶う時が来たのだ。

まず、前に主様が乗り、後ろに私が乗る。漕ぎ出しだけ「せーの」で踏み込み、後は全てを主様に任せる。後ろには手を乗せるハンドルだけがあり、ブレーキは無い。ペダルは前の人のペースで勝手に回るような感じだ。無理に漕ごうとはせず、ペダルに足を乗せているだけ、といった感覚の方が良さそうだった。
憧れのタンデムは、思ったより普通の自転車だった。特出しなければならない点は、
・非常に目立つ。
・角が曲がれない(緩やかなカーブなら問題ない)。
くらいだろうか。
軽い坂も上ってみたが、この時だけ後ろの人が少し頑張るととても楽に登れるらしい。何しろ全体で16kgもある車体にさらに大人一人が後ろに乗っているのだ。それだけではただの重荷である。ところが、2人で力を沿わせるようにして漕ぐと一人当たり8kgの車体の超軽量ロードに乗っているようなもの。そうしてペダルを回した時の爽快感ったらない。
チェーンが長い分、ブレーキやギアチェンジが遅くなる感じだと聞いていたのだが、さほどは感じなかった。
フロント3枚リア9枚のかなり幅の広いギア、スピードも出るし、坂も上れるフラットバーロードタンデム。乗ってみるとスピードも出るが、敢えてスピードにこだわる気は失せる。普通、自転車2台縦に並んで走る際、会話はほとんど無い、というより声など聞こえない。そのために自転車サインがある。だが、このタンデムはしっかりと声を捕らえることができる。時折前後を交代しながら、会話と景色を楽しみつつ、ロングスローディスタンスで行きたい自転車である。