田島征彦展@しあわせなふくろう。

朝方晴れ のち曇りのち雨
京都の染織をやっている友人から電話をもらった。摂津本山駅の近くで、染織の絵本作家さんの個展があるよ、とのこと、早速行ってみた。
摂津本山駅から線路沿いに少し歩いたところに、以前一度だけ入ってみたことがあるのだが、「しあわせなふくろう」という小さなギャラリーがある。


手のひらサイズの額に嵌まった、染め抜かれた渋くも鮮やかな布が並ぶ。絵本の即売もやっていた。
絵本の一つを手にとって気づいた。以前、この本を読んだことがある。「じごくのそうべえ」という本なのだが、読んだのは相当小さい時だったように思う。その時は、ページを捲るのも恐れる程に、絵柄がおどろおどろしく怖かったのだ。今、改めて良くみると絵もストーリーも全く怖くない。なのに、何故か全体は、今になっても怖いのだった。
小学生の頃、図画工作の時間、絵の具皿に満たされた赤い絵の具の色が怖くて、保健室に逃げ込んだことがある。しばらく絵の具の濃い色が恐ろしくて堪らなかった。そんなことを思い出した。
きっとこの本は、自分の地獄のイメージに近すぎるのじゃないかと思う。ただ怖いだけだったあの本は、今はちょっと懐かしさとふるさとの匂いと共にある。