南方熊楠記念館

小学校の頃に伝記を読んで以来、博物学民俗学に少しでも興味を持つものとしては憧れの人物である、南方熊楠。とにかく凄まじく天才的なのにやたらと人間くさく、眼の奥に火があるようなのに容貌は涼しげで、小学校の時分でもひきつけられる何かがあった。
この記念館、とてもアクセスが悪く列車利用の身としてはとても遠いところにあり、なかなか訪れることが出来なかった。
館内は撮影禁止の為、画像は記念館の入り口。

入り口からして、密林の門のようである。きっと粘菌もここにいるのだ。
2階に上ると、若き日の肖像と並ぶデスマスクの写真。
生きている粘菌を初めて見た。こんなに美しいものだとは思わなかった。顕微鏡のレンズの奥に小さな小さな森があるような感じがした。
屋上からは、田辺湾が一望でき、熊楠が強く保護を訴え、今では史蹟名勝天然記念物である神島が見える。